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NO DRINK, NO LIFE. 虎の子

最近のふらふら日記

ここは日記といっても、店主の話は出てきません。店主のテイシュと猫の日常をダラダラ書いてます。

8月23日(土) はるか彼方を見つめる木造彫像と向きあう

曇り後、小雨、23℃。このままに秋になるみたい。半袖ではもう出歩けません。

以前から気になっていた「舟越桂 夏の邸宅」という展覧会を見るため、目黒の庭園美術館まで行く。彼の作品はいくつか見たことがあるけれど、まとまって見られるのは初めて。それに、大きな美術館ではなく、こじんまりした会場であるところに気を引かれる。

会場は思いの他、来場者が少なく、じっくり作品が見られる。楠を使った木彫彩色の人物像は、どれもこれも圧倒的な存在感。廊下の奥や浴室(跡)に置かれた姿は、この館の本当の住人のようである。かなたを見つめる目は幾分斜視がかり、唇は少し開いて、みな不安と孤独と悩みを抱えているよう。繊細で、脆く、儚い印象。が、それが自分の内側に抱えている何かと共鳴するらしく、いつまでもイメージが脳裏から消えない。

階下のミュージアムショップに行くと、彼の制作過程とインタビューのビデオが流れていた。その中に彫像のモデルとなった方も登場し、作品となった自分と対峙したときの印象を語っていたのだが、「彼は私や私の内面を表現したいのではなく、この体の奥にある人間の本質を表現しようとしたのだと思う」という(ような)話に、なるほどと納得する。写実的な像でありながら世俗から浮遊した表情は、そういうことなのかもしれない。像と向きあいながら、自分と向きあっているような感覚も、故無きことではなかった。

美術館を出たのが6時近くで、そろそろ夕飯どき。どこぞに感じのいい居酒屋でもあればと思ったが、見つけられず、仕方なく松屋に入る。豚丼セット+生野菜のサラダは、可もなく付加もなく、ただ腹が膨れるだけ。

山手線で渋谷へ行き、化粧品屋でローションを購入。バスに乗って帰宅する。雨がだんだん強くなってきた。気温も下がり、半袖シャツでは寒いほど。虫も鳴き始めている。この時期、いつものなら残暑が居座っているのだが、今年はやけにあっさりしているな。なんだか祭りの後のようで、ちょっと淋しい。

☆虎の子・下北沢本店が閉店するまであと132日になりました。

8月20日(水) 耳からウロコが落ちる

薄曇り、32℃。気持ーち、涼しくなりました。
 
湯河原の旅館に一泊。7時半にすっきり眼が覚めた。すこぶる快適。ツマは日ごろの朝帰りがたたり、早寝をしたものの夜中の2時に目が覚めてしまい、4時に風呂に入ってようやく眠れたとか。で、眠い、眠いを連発。
朝風呂にざぶりと浸かり、髭を剃って朝食。搾りたてのみかんジュース、鯵の干物、タラコ、卵焼き、漬物、ことごとく極上。これで胃袋が若かったら、ごはんが3杯食べられるのに。10時半すぎにタクシーを呼んでもらい、湯河原駅まで。小田原で小田急に乗り換え、新宿までロマンスカー。ドアが開くと、熱風が流れ込んできた。
 
本日は急ぎの仕事がなかったので、ネットで耳鼻科のお医者を検索。幸い代々木八幡にあったため、自転車で出かけることにした。いつからか覚えていないが、気づくと左耳が聞こえづらくなっていた。朝が一番ひどくて、すぐそばでツマが何か言っても10メートルほども離れているように感じる。幸い痛みがないのでうっちゃっておいたが、不愉快さはずっと消えないでいたのである。待合室に入ると3人ほどの患者さん。しかも、さくさくと診察が進んでいる。で、10分ほどで診察室へ。女性のお医者で、目の印象だと30代だろうな。「はい頭を後ろにつけて、右耳から診ます。問題ないですね。じゃ、左耳を診ます。あ、これは……掃除をしないと大変。いっぱいたまってますね」と言われる。「大変」という言葉が胸にいんいんと響く。なんと情けない。「あの、もしかして聴こえにくかったのは、耳垢のせいだったのでしょうか」「たぶん、そうでしょうね」。なんでも自分の場合、耳垢がねっとりタイプで、何かの弾みで鼓膜にくっついたのでしょう。安心したが、すっかり年寄りになった気分。専用の薬品で耳垢をふやかし、吸引機でガガガ、ゴソゴソ、スッポンと吸い取ってもらうと、さっきまでくぐもっていた左耳が嘘のようにはっきり聴こえるではないか。何カ月ぶりだろ、このすっきり感は。目からウロコならぬ、耳からうろこが落ちた。
 
自転車に乗って参宮橋まで戻り、今度はかかりつけの診療所へ。いつもは血圧を計り、高血圧の薬をもらってそそくさと帰るのだが、今日は腹部エコーと検尿と採血もあり、20分ほどかかった。やや脂肪肝の傾向と腎臓結石らしきものがあるが、「心配するほどではないですね。ま、お酒はたまには抜くように」とのお言葉。はい、はい。いつものように薬を貰って帰る。
 
駅前のラーメン屋でタンメンを食べ、帰宅。久しぶりにサッカー日本代表の試合を見る。W杯2次予選前最後の親善試合だが、相手のウルグアイが本気モード。強くて、うまくて、まったく歯が立たない。2年半ぶりに代表に復帰した小野の調子も今一つ。アイデアはあるが、若さがない。チーム全体の動きものろくさく、何をやろうとしているのか分からない。前半、中村憲豪が切り込み、角度のないところから蹴ったボールが開いてDFに当り、オウンゴールになったが、見所はそこまで。以後、ずっとウルグアイペース。鮮やかなシュートを決められ、1対3で負ける。あー、ストレスがたまるなぁ。
 
すっきりしないまま仕事用の読書するも、早起きしたせいで1時にバタンキュー。
 
☆虎の子・下北沢本店が閉店するまであと135日になりました。 

8月19日(火) 湯河原の温泉宿でとろとろになる

薄曇り、34℃。
 
午前中は、仕事関係の資料を読んで過ごす。が、内容がごつくて、ぼんくら頭になかなか入ってくれない。しょうがないので読書ノート、というより重要部分をノートを書き写ししていくことにする。ネットを使えばそれなりの情報をすぐさま見つけられるが、それと自分の中で知識化するのは別次元。効率はすこぶる悪いし、手首が痛くなるが、まあ、背に腹は代えられぬ(正しい言い方ではないかも)。
 
朝帰りしたツマと昼飯を慌ただしく済ませ、2時半すぎの小田急ロマンスカーで小田原経由、湯河原まで。ウチでは何時頃からか年に1、2度近場の温泉に出かけるのだが、今年は3度目となると「石葉」である。ここは部屋が9つしかない。料理は夕食、朝食とも申し分なく、温泉も素晴らしい。部屋係のおねえさんは、言葉遣い、所作ともに非の打ち所がない。そして、満足度に比べて料金が安いのである。もっと高いところも、あちらことで泊まったことがあるが、現時点でこれ以上のところは知らない(経済事情もありますが)。駅からオレンジロードをタクシーで15分ほど。到着してほどなく雷が鳴り、ひと雨降ったが、15分ほどで上がった。窓を開けると蜩の鳴き声とともに、涼しい風が入ってきて、なんだか実家に帰ってきた気持ちになる。日が傾くのを待って露天風呂に入り(改装されてきれいになった)、湯船に体をだらしなく伸ばしていると雲の間から青空が広がっていく様子が見える。これだけ広い空を見るのは久しぶりである。
 
6時半、夕食。派手さはないが、すべての料理に気持ちが込められている。器も盛り付けも気品がある。料理長はこの道何十年という方のなのだろうと思って尋ねたら、なんと30代であるとか。末恐ろしいほど。全品、大いに満足。先付の蓮根寄せ、酒肴にあったカラスミを隠し味に使ったオカヒジキ、穴子飯がすこぶる美味。ツマは麦飯のとろろかけに感動し、お代わりをするほど。これほどの食欲は、結婚以来はじめてである。
 
ビール、日本酒1合半、焼酎2杯、いつもなら序の口なのだが、温泉効果、それとも畳効果か、11時に布団に倒れてしまった。
 
☆虎の子・下北沢本店が閉店するまであと136日になりました。 

8月15日(金) 塚田真紀がでんぐり返されたのを見届け、 酔っぱらう

曇って35℃。暑くて、暑くて。
 
完璧に夏休みモード。たまっていた新聞の切り抜きを何とか片づける。その後は、仕事のネタ用に買ったままの本を流し読み。「三陸海岸と浜街道」という本で、幕末の盛岡藩であった百姓一揆で、農民側が完全勝利した「三閉伊一揆」を知る。大凶作続きにもかかわらず御用金(財政不足を補うために藩が金銀を臨時徴収すること)を課せられ、藩札の乱発による凄まじいインフレにも見舞われた農民、町人は、1万6千人あまりが浜街道を南下し、釜石から藩境を越えて仙台藩に逃れてしまった。その農民側は「盛岡藩主を交代してほしい、三閉伊を幕領か仙台藩にしてほしい、役人を減らしてほしい、御用金を減らしてほしい」と仙台藩に願い出て、盛岡藩はその多くを受け入れた。一揆首謀者は咎められず、逆に老中は蟄居させられたという。盛岡藩は全国諸藩の中でも百姓一揆が最も多発したところだそうだが、ここまで圧倒的に負けたのは例がない。実にもって痛快。どうしてこの史実が映画化されないのだろうと、つくづく思う。
 
テレビを点けると、各局ともオリンピック中継。いいかげんに飽きているが、柔道の最重量級の決勝戦が始まると気がそわそわ。仕事を一時中断して、見入ってしまった。アテネ大会の時は裏で「世界の中心で愛を叫ぶ」というドラマをやっており、チャンネルを交互しながら見ていたことを思い出す。かたや白血病のため痛々しいほどにやせ細った綾瀬はるかに涙し、かたやまるまると太った塚田真希が相手選手に背中を乗せて押しつぶして勝利する姿に圧倒された。今回も女子は塚田が決勝に進んだが、残り8秒ででんぐり返し、もとい背負い投げで負けてしまった。残念ではあるが、まるで熊ちゃんショーで熊同士がじゃれているかのよう。その後の男子100キロ超級では、石井慧は終始責め続けて快勝。一本勝ちであればさらに良かったが、それは望みすぎというものだろう。
 
テレビで興奮している最中、酒飲み仲間からメールが入り、元住吉の師匠の店で飲んでいるとのこと。まさか終戦記念日にやっているとは、ちょっと驚き。酒を抜こうかと思っていたのだが、予定を変更。バスと電車を乗り継いで、元住吉まで出かける。店内はお客が2人。ビールは飲みすぎなので、日本酒一杯に、あとは焼酎を3杯、ウイスキーを1杯。料理は新作の塩いわし、ほかに酒肴が2品。師匠の店で今度ランチを始めることになり、そのDMコピーを頼まれる。昼を切り盛りするのは、ぜひ働かせてほしいとやってきた若い女性とか。鎌倉のちゃんとした料理屋で修業し、自分の店をいずれ出したいと考えている人らしく、その話を聞いて、このところ疲れ気味だった師匠が珍しくコシを上げたらしい。どうなりますことやら。
 
11時半過ぎまで飲んでお勘定。渋谷から井の頭線に乗るのが面倒で、NHK前まで歩き、タクシーで帰宅。2時間しか飲んでいないのに、ひどく酔っぱらってしまった。
 
☆虎の子・下北沢本店が閉店するまであと140日になりました。

8月14日(木) 高田渡に会いに下高井戸まで080817_1351~0001.jpg 

晴れて35℃。暑さを堪え切れず、この夏3度目のエアコンを入れる。
 
連日のオリンピック放送、ついつい見てしまう。水泳の北島康介、柔道の谷本歩実の痛快な勝ちっぷりに溜飲が下がる。少しだけ期待していた男子サッカーは、今大会好調の女子とは対照的に駄目っぷりが目についてしょうがない。なんというか、線が細いのである。上手なんだが、点を決めるアイデア、強引さが足りない。これでA代表から黄金世代が完全に抜けたら、しばらくは国際舞台が遠くなるだろうな。
 
午後9時すぎ、下高井戸のその名も下高井戸シネマまで高田渡の映画「タカダワタル的ゼロ」を見に行く。以前、駅隣のマーケットに小さな蕎麦屋「もち月」があったときに食べに行って以来、2度目となる下高井戸。構えのいい居酒屋があれば寄ってみようかとも思ったが、お盆休みの貼り紙ばかりで、いかんともしがたい。126席という小さな映画館、かつレイトショーということもあってお客さんは、んーと、30人ぐらいか。50代、60代ばかりと思っていたが、若者もちらほら。映画は3年前に急逝した高田渡のドキュメンタリーで、2001年の年越しコンサート(下北沢ザ・スズナリで行われた東京乾電池の年越し公演の後に開かれたもの)が中心である。途中、新築される前の吉祥寺「いせや」で酔っぱらっている様子も出てくる。撮影時の年齢でいえば今の自分より2つか3つか年上だが、物凄く老けていて、調子の悪さが伝わってくる。
 
会場が会場なので音楽用のPAにはなっておらず、音のバランスがものすごく悪い。特にソプラノサックスがきんきんと喧しい。でも、それでも高田渡は高田渡であって、ただ椅子に座り、ぼそぼそと話しているだけで幸せな気分にしてくれる。大晦日だったので、餅をノドにつまらす年寄りの話(少しでも食べやすい方がいいだろうと柔らかくした雑煮を出すと、のどにぺったり貼り付いて2分半ほどであの世へ逝ってしまう。これから家に帰るんですが、女房が「お父さん、お餅は何枚焼きますか」と言われるのが実に怖いんです)で笑わせてくれた。映画では13曲(他に泉谷しげるが2曲喚いた)歌っていたのだが、その中の「ハッピーニューイヤーブルース」と「くつが一足あったなら」は初めて聴いた。おでん鍋のちくわぶのように心にしみじみ染みてくる。あー、酒が飲みたい。
 
吉祥寺の「いせや」には1度か2度行ったことがある。汚い焼鳥屋で、味だって旨くもなんともないが、風情は一級品。そこで飲んでいる客の表情が、なんとも素晴らしい。職業不詳、年齢不詳、たまに性別不祥。そういう人たちが体を斜めに押し込んで飲んで話している姿を見ていると、やっぱり東京はいいなと思う。こういうカオス状態は、やはり地方では望めない。
 
頭と最後にそんなシーンが出てきたものだから、映画館を出ると無性に焼き鳥が食べたくなり、下北沢の虎の子に電話をするとカミさんは代々木上原にいる日だった。夜の11時を過ぎてしまえば、上原ではどこもやっていない。あるのはお洒落な店ばかり。どうしようかと思ったが、とりあえず店に行き、コーヒー焼酎を一杯だけ飲んで、2カ月前に出来たラーメン・ダイニングというよく分からない店へ寄ってみることにした。おしゃれなインテリアと照明、ワインもおつまみ充実している。が、お金はスタッフの腕にかけるべきだろう。肝心の麺類の頑張りがいま一つ。つめ麺を頼んだのだが、スープがやや甘すぎて、ちょっと残念。ツマの奨めた塩ラーメンにしておけばよかった。
 
店内は冷房がガンガン効かせており、30分ほどで体がすっかり冷えてしまい勘定してもらうと、それなりの金額。あー、焼鳥屋があればなーとつくづく思う。
 
☆虎の子・下北沢本店が閉店するまであと141日になりました。
 

8月10日(月) 内柴正人選手に泣かされる

曇って、29℃。連続真夏日が29日で途切れる。ふー。
 
仕事は夏休みモード。パソコンをちんたら打って過ごす。買ったままになっていた本を片づけなくちゃ、新聞の切り抜きも整理しなくちゃと思いつつ、なーんも手につかない。
 
夜、オリンピックの男子柔道66キロ級決勝で内柴正人選手が縦四方固めで快勝。今大会、日本人の金メダル第1号となる。アテネに続く快挙。昨日は谷亮子選手の、失礼ながらチャボの喧嘩のような柔道に暗澹たる思いをさせられた。ポイントを取る、というより相手に警告を取らせる試合をやっていて、何が楽しいのだろう。外国では「ジャケット・レスリング」という言い方まであるらしく、呆れる。が、本日はすこぶる気分がよろしい。柔道はこうでなくちゃ。
 
ご本人はケガでずいぶん苦労されたこともあり、アテネ以降負け続けていたらしい。気力も途切れそうになったが、それを再び奮い立たせたのが息子の「チャンピオンなのになぜ勝てないの」という一言だったとか。また、尊敬する先輩、古賀稔彦からは「一度挫折を経験した人間が這い上がっていってこそ、価値がある。お前はどうか、見ているぞ」と(いうような)言葉をかけられ、彼も「おれは何をやっているのだ」と奮起したらしい。テレビではこういう話が続々と紹介され、あの闘いの裏にそんなことがあったのかと思うとちょっと泣けてしまう。表彰台の内柴選手、実に清々しい表情で格好がよろしい。親が一番認めてほしいのは連れ合いではなく、子供だと聞いたこと。このシーン、4歳の息子の記憶に残っていてくれればと思う。
 
せっかく涼しいんだから仕事をやらないと思っていたが、なんやかんやで、ほとんど進まず。ま、オリンピックの夏はしょうがないか。
 
☆虎の子・下北沢本店が閉店するまであと144日になりました。

8月8日(金) 中国人ボランティアのお姐さんは大変だ

快晴、35℃。暑くて、暑くて。
 
連日の猛暑にエアコンを使わずに耐え忍ぶつもりが、堪え切れずスイッチを入れてしまった。北極の白クマくん、南極のペンギンくん、すみません。軟弱な人間を恨んでおくれ。
 
夏休み直前だというのに某クライアントはずらしてとるらしく、おかげでこちらはパソコンと本日も格闘。Web版会社案内のコンテンツの上がりを急かされたが、なかなか資料が揃わない。それを口実にうっちゃっていたら、クライアントから「納期優先、できる範囲で最大限長く書け」とのトゲトゲしいメールが入ってしまった。はいはい、わかりました。書けばいいんでしょ、書けば。夜8時すぎ、ネットで資料をなんとか1/3ぐらいの原稿を送ることができた。ふー。
 
夜9時、北京オリンピック開会式、一応見ることにする。あんまり興味がなかったが、演出が素晴らしく、スケールも壮大で、期せずして最後まで見入ってしまった。映画のCGの実写版を見ているような武術家の動き、LEDライトを背負った人々の動き、さすがは人口13億の国、圧倒される。実に美しい。表情が素晴らしい。このオリンピックの裏でやらかしている非人道的な行動すら、忘れてしまいそう。途中、有名なピアニストと並んで小さな女の子がピアノに向かったのだが、ずっと眠そうな表情。いい根性をしている。
 
ようやく選手入場。いつものオリンピックはギリシャの後は、アルファベット順だが、今回は漢字表記で画数の少ない順とのことで、次にどの国が登場するのか分からない。これも、なかなか新鮮な演出。選手が姿を現わすと、白いスカートとブーツ姿の女性が飛び上がり、手を振って熱烈歓迎する。ほー、中国にこんな美人がいるとは。表情も柔和で、笑顔も美しい。が、フィールドをぐるり囲んだ彼女たちは、最後に中国選手団が入場しおわるまで3時間、それを繰り返すのが与えられた仕事。最後の方は顔は紅潮、表情はなくなり、足も動せない女性がたくさんおり、気の毒になった。まー、ブーツ履いて3時間踊れば、倒れないだけでも立派というもの。彼女たち、全員が相当痩せたことだろう。
 
開会式の最後、聖火ランナーが登場。パンダという話もあったが、元体操の金メダリストだとか。ピアノ線に体を吊られ、競技場を宇宙飛行士のように一週させられていて、まるで曲芸である。素直に走らせりゃいいだろうに。見終わったら、時計は1時を回っており、いくらなんでも長過ぎである。これじゃ、明日試合がある選手は大変だ。
 
☆虎の子・下北沢本店が閉店するまであと146日になりました。

8月5日(火) 幡ヶ谷でふらふらして、返り討ちにあう

曇って、雷がどかどか落ちて、豪雨。30℃。
 
昼前から雲行きが怪しくなり、滝のような雨が降る。このところ雨が少なかったのでザーッと来てほしいなどと思っていたら、半端ではない雨量と雷で、ハナコも身の置き所がないふうである。午後になっても天候は回復せず、夕方はさらに激しい雷と雨。テレビでは下水道工事の作業員が5人流されたとのことで、胸が痛む。注意報も出ていなかったというから、だれも恨むことができない家族は泣くことしかできない。
 
朝からある会社の株主報告書の原稿を書いていたが、なにぶんこの景気で、いい話がほとんどない。リストラで80人も首を切り、株価が昨年の1/30にまで下がり、1年で勢いが地に落ちた感じ。少しでもポジティブなことを書こうして、ストレスがたまりまくる。うー。夜8時、仕事を放り出し、ツマと晩飯へ。たまにはイタリアンを食べようということになり、以前、友だちに連れていってもらった幡ヶ谷のキャンティを目指す。が、たしかこの辺りと思っていたところが焼鳥屋になっている。はてな。その先にイタリアンがあるにはあったが、趣が違う。で、花屋さんに訊ねると、幡ヶ谷ではなく笹塚であるという。あれま。あまりの空腹に耐えかね、商店街で見つけたプリフィックス2980円というイタリアンへ入る。
 
ここは2人分を皿に取り分けて食べるスタイルなのだが、取り皿がなぜか小鉢。それをナイフとフォークを使って食べるのは面倒な話で、箸で食べることにする。最初のムースは塩が効きすぎ、次の海老の詰め物はまあまあだったが、メインのイベリコ豚は肉がぱさぱさ。ペペロンチーノも塩が強過ぎる。金額がそれなので文句は言わないが、次は行かないな。コーヒーの代わりにウイスキーを頼んで小一時間過ごすが、次のお客が来そうにないので、お勘定してもらう。
 
どうも、すっきりしないので、駅の近くで目にとまった「こまい」という北海道料理の居酒屋に目が止まる。こまいというのはタラ科の魚で、たいていは干物で食べるのだが、珍しくツマがそれを食べたいというので入ってみることに。中にはご常連のおじいさんが二人、飲み屋のママ60代が3人でテレビを見ながら酒を飲んでいた。ママが体格も顔も福々しい方で、若いのだろうが、トシの見当がつかない。とりあえずこまいを注文して、あとはウーロンハイを。国に志と書いて何と読むとか、帯広(ママの出身地)は高校野球では北北海道になるのはおかしいとか、雷が鳴ると電車がすぐ止まるから商売上がったりだとかという、ザルで掬ってもほとんど実が出てこない話に、30分で退散する。参宮橋の100倍も店があるというのに、返り討ちに遭ってしまった。
 
ムンムンムシムシの湿気がからみつく中、電車で初台。そこからとぼとぼ帰宅。ウイスキーの水割りを飲みつつ、2時にベッドに倒れ込む。
 
☆虎の子・下北沢本店が閉店するまであと149日になりました。

8月3日(日) 赤塚不二夫逝去、昭和がまた消えた

曇って33℃。引き続き、ムシムシムシムシ。
 
朝、パソコンを立ち上げるとネットには赤塚不二夫氏が亡くなったとのニュースが駆け巡っていた。食道がんの後、脳内出血。意識もなく、植物人間状態だったことは知っていたので、とうとう来たかという感じ。でも、寂しいな。「おそ松くん」「天才バカボン」のころはちょうどこちらが小学校、中学校のガキんちょでもあり、本当によく楽しませてもらった。特に天才バカボンでは、左手で描いたり、御用牙を真似して劇画で描いたり、「最近は手を抜いていると批判されることが多いから」と映画のコマ落としのように延々と人の動きを描いたり、もう、やりたい放題。呼吸困難になるほど笑った。その影響は甚大で、友だちと一緒に映っている写真はことごとく「シェー」のポーズをしているほどである。ちび太、イヤミ、うなぎ犬、ニャロメ、ダヨ〜ンのおじさん、ケロ子、目ん玉つながりのおまわりさん、オカマのかおるちゃん、みんな好きだったな。
 
なんだか、自分たちの昭和がまた一つ消えてしまったという感じ。非常にさびしー。
 
☆虎の子・下北沢本店が閉店するまであと151日になりました。

8月1日(金) 荒木町と下北沢をふらふらする

曇って31℃。ムシムシムシムシしています。
 
朝から某社Web版会社案内用の資料をまとめる。紙ベースだと40ページほどになるが(そのうち10ページ担当)、Web用コンテンツとなると自分の仕事量がイメージできない。文章は努めてコンパクトに書かなくてはいけない。おまけに金額もパッとしない。何度やっても好きになれないけど、そうも言ってられないし。
 
日がとっぷり暮れてから、ビールを飲みに四谷荒木町のバーまで出かける。先客3人、60代〜70代という方々。実にしぶい。齢五十の自分がワカゾーに見える。その中の財団法人だか特殊法人だかに勤めている方が、日頃のうっぷんを吐き出しにきているらしく、しゃべる、しゃべる、しゃべりまくる。やれ、自分の息子は親孝行だとか、巨人はヤクルトのいい選手ばかり引っこ抜いてしまうとか、消費者庁などという新しい省庁をつくればまた役人がのさばるとか、北朝鮮の拉致問題では連れてきた人を戻さなかったのは国際政治を分かっていないとか。こちらはママとちょっと話して旨いビールを飲みたいだけなのだが、そのささやかな願いも叶わない。1時間ほどしゃべり倒してその方が帰ると「あの人ね、あんまりうるさいものだから砂時計を買って置いて“3分間黙っていて”とやっていたのよ。そうしたら1分もたなかったの。信じられない」と呆れていた。トシは喰っても、ああはなりたくない。
 
耳も疲れたのでお勘定してもらい、下北沢へ向かう。金曜日のため、虎の子もほぼ満席。しょうがないのでご無沙汰していた居酒屋「りゅう」に向かうと、定休日のつれない看板。で、「かかしっ子」という5、6回寄ったことのある居酒屋を覗くと、オヤジさんが独り新聞を読んでおり、奥の椅子には黒い猫が眠っていた。やっと静かに話すことができる場所にたどり着いた。鰹の刺身と絹さやの炒め物で、焼酎を数杯。下北沢の町の変遷やら、飲み屋稼業の三カ条やら、野良猫がいかに賢いかという他愛のない話をしていると、肩から力が抜けて心地よい酔いが回る。ふー。電車がある時間にお勘定してもらい、帰宅する。
 
☆虎の子・下北沢本店が閉店するまであと153日になりました。